LAI治療を始めて約1カ月。以前よりメンタルのUPダウンはマシになった気もするなあ、とぼーっと振り返っていたらあることに気づいた。
「あ、直視できる」
そう、人の顔が直視できる。それも正面から。
以前はマスクやサングラスで相手の表情の半分以上が隠れていなければ難しかった。仮に隠れていても目の動き次第ではきつかった。なぜなら軽いパニックを起こすから。
発症するまでは気づかなかったけれど人間の表情って読み取る情報が多すぎてすぐに認知のキャパオーバーを起こす。さらに日本語音声が追加された日には秒で墜ちる。だからもう何年も生身の人間の顔を直視できなかった。それがいつの間にか普通に相手の顔を直視しできていた。そのうえパニックも起こさなかった。大歓喜。
会話のさいに相手の顔を見て話すのは当たり前のことだけれどその当たり前ができなくなって何年経っただろう。3年4年の短い期間じゃない。それが緩和された。この調子ならTVも見られるかもしれない。ただ、TVは「表情」に加えて音声にBGMやSEといった情報が入ってくるので正直不安ではある。でも、TVが平気ならその延長で映画を観ることだってできるかもしれない。夢が広がる!
……まあ、大げさに言ってはいるけれど単純にTVを視て映画を観るだけの話。とはいえ個人的には結構な大ごと。ある種の事件レベル。体調次第では写真の顔を正視することすら苦痛だったのに生身の人間の顔を正視するとかもはや刑罰。アニメにしてもキャラの表情が豊であれば直視はきつかった。一時的なことかもしれないけれどそれら負担のすべてが緩和されたわけだら小躍りもしたくなる。
2回目のLAI接種は数日後なので、ちょっと不安は残っているけれど早く接種終えたい。
